2008.2.14 09:21
「日本」では、マウンド上で汗を「ハンカチ」で拭きながら投げるピッチャーが「王子」と呼ばれ「国民」を沸かしていた。
そんな情報も一切入らない夏を「フロリダ」の海岸近くにある「フロリダ州立ブタゲルゲ刑務所」で迎えていた「ミスター・ヨタナベ」は、いつもの日課である「1500回」の「ヒンズースクワット」を汗だくになりながらこなしていた。
瞼に溜まる汗。支給されている首まわりが伸びたグレーのTシャツの色が変わる。
「な、なぜ俺は、こんなになりながら「スクワット」をするんだろう・・・・?」
「ヨタナベ」は呟く。
彼に残された刑期は残り32年。
それを知っている、横で見ていた囚人仲間のロシア人「モロチンコ」は、出所迄に何回の「ヒンズースクワット」をこなし、彼の「太もも」は一体何センチになるんだろう?と思い訊ねた。
「ヘイ!ミスター・ヨタナベ!ユーハ、1ニチナンカイ「スクワット」ヲシテルンダ?」
「ヨタナベ」は吐き捨てるように言った。
「1500!」
「エ〜ッ!1500カイ!?」
「そ〜だっ1500回だっ!」
そして「ヨタナベ」は「何が聞きて〜んだ「ロシア」の「詐欺野郎」!」と叫ぼうとした瞬間、「モロチンコ」が遠くを見ながら言った。
「「ミツコ・モリ」ハ、1ニチ150カイ。「ミツコ・モリ」ノ〜10バイデスカー・・・・・。」
な、何故だっ!何故奴は「森光子」の名をっ!?
※第2話(作・ファミ)へつづく